セーリング JSAFオリンピックウィーク
wrote by matsunaga

オリンピックウィークが江ノ島で開催されました。毎年オリンピックウィークというと良い風が吹くのですが、今年は終始軽風に終わりました。練習の時はグッドウィンドやったのに!!!まあでもレースってこんなもんですね。風なんて、関係ない。強い選手はいくら振れようが、どんな風でもきっちりと前を帆走る。海外のレースに行って、つくづく感じることです。
4日間を通して風は北東のフレフレ。う〜ん。難しいけど、展開が急に変わるし、頭使うけど、フレのある海面は楽しい。比較的、私達の得意としているコンディション。毎レース崩さずにはしることが今回のレースへの臨み方だと2人で話していました。10月の江ノ島は午前中は放射冷却の北よりの風がそこそこに吹いていますが、昼になって気温が上がってくると、徐々に右にシフトしていき、ガスティーで非常に難しいコンディションが多いです。シフト、パワーに対する対応力(トリム、ハンドリングなど)が必要になりますが、風に素直にセーリングすることが重要になりました。
今年は世界選手権3連覇?を成し遂げたウクライナのタラン組が招待選手として来日しました。彼女達は非常に基本に忠実で、お手本のような走りです。無駄のない丁寧な走りといった感じですね。
迎えた第1レース、スタートして大きく右海面に出すも風は30度近く左にふれます。この時点でほとんどビリ。風は左海面から入っていると判断。みんながポートでリフトをはしる中、思い切って1番左海面に出しました。その結果、第1上マークは6位までジャンプアップ!!!ダウンウィンドで、3位まで上がり、フィニッシュは2位。良いスタートを切ることができました。触れ回る風の中、やはり各艇、カットレース(1番悪い順位を削除できる得点の方式)を序盤につくってしまいますが、我々と女子の近藤・鎌田組はシングルでまとめ一騎打ちの戦いとなります。僕達は必ず、各レグで順位を上げていきますが、第1上マークの順位が悪く、フィニッシュで常に5位以内に入ることができません。それに比べ、近藤・鎌田組は、第1上マークから良い順位で回航することが多かったように思います。後半に入っても彼女達の勢いは衰えず、さらに良い順位を取り続け、優勝しました。僕達もまとめてはしったものの2位に甘んじてしまいました。男女混合のレースで女子が優勝するのはおそらく初めてであり、彼女達が世界選手権で2位をとれたのも、納得できるものであったと誰もが思ったのではないでしょうか。スタートから勢いよく飛び出して、周りの艇を気にせずに風だけをみてコースを引いていく強気な姿勢。当然それだけの自信があるのでしょうが、学ぶものがありました。どうしても長く練習していくと、自分達の型にはまりすぎてしまう時があります。風に素直になること、人よりも早く良い風を拾うこと、風を読む力(正しい判断)がきちんと身についていれば、絶対的なものになるはずです。だってヨットは風で帆走るのですから…
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