セーリング 2006年度ナショナルチーム選考レース
wrote by matsunaga

2006年の代表選手を決定するナショナルチーム選考レースが12月13日〜18日にかけて神奈川県江ノ島ヨットハーバーで開催されました。男子15艇、女子6艇の計21艇の精鋭が集まりました。男子6チーム、女子4チームが代表に選ばれます。今大会ですが、アジア大会、プレプレオリンピック、ISAFWORLD、WORLDの選考にもなってます。僕達は少し早めに現地入りし、入念に準備をしました。夜はたまに自炊しましたが、鍋は簡単でいいですね。すごい暖まるし。オリンピックウィーク以来、各地で鍋ばっかり食べているようなきがするな。まあいいか。栄養あるし!練習中は風が弱く、不安定。レースが少し心配になりました。13日に計測。セーリングウェイトもばっちり。特に問題もなく、レースに臨むことができました。
今大会は全日本など70艇ほどのフリートとは違って、艇数が少ないので戦い方は少し違ってきます。1点の重みが増すことになります。前の1艇を確実に抜かすこと。競っている相手よりも前でフィニッシュすることが大事になってきます。ただ、マークとマークの距離(レグ)が大変長いため、他艇を意識しすぎると、シフト、プレッシャーに乗り遅れ、大変な差になることもしばしば。時には大胆なコース取りを選択しなければなりません。ヨットレースにリスクはつきもの。そのリスクを確実なものにしていくためには、セーリングテクニック、正確な判断、精神的余裕、経験などが問われます。長丁場の15レース予定だったので、気をわず1レース1レースを丁寧に走ることを心がけました。
富士山がくっきり!毎日よく見えてました
大会中も風は不安定。第1レースは触れ回る風の中、タックをしまくって第1上マークをトップ回航。風が不安定なため第2上マークでコース短縮。2位でフィニッシュ!1艇抜かれはしたけど、あの風では、仕方ないか…第2レースはスタート出遅れ、さらにシフトに乗り遅れ、第1上マークを後ろから5番ぐらいで回航。風は徐々に上がり、リーチングとランニングで6艇ぐらい抜き、第2上マークでは3番まであがり、フィニッシュは2位フィニッシュ。あわよくば、トップフィニッシュできるポジションにいました。初日が終わって総合1位♪出だし好調!2日目は初日とはうって変わって、北よりの軽風。ふれふれ。僕たちの得意な海面でしたが、どうもリズムに乗れない。この日のことはあまり覚えてません。かなり無になってレースしていたので…覚えているのは順位だけ。8−7−2位で、初日と合わせて計5レースが行なわれ、1レースカットが入ります。この時点でなんと同点1位が僕達を含め4艇いました。

いざ出陣♪
折り返しとなる3日目。2回にわたり出艇するも風が弱く、結局この日はノーレース。明日はいい風吹くかな〜と思いながら天気予報を見てみると、等圧線が何本あるんやろってぐらいのぴしぴしの西高東低。今度は風が強すぎてレースができないかと思いました。4日目の朝。あんまり風がないじゃあ〜りませんか!と鎌倉から江ノ島まで、愛車のハイエースで海岸線を走ってました。しかし、出艇直後から早速、10メートルオーバーの南風が吹いてきました。ひゃほ〜〜い!!そして、第6レース。第1上マークからダントツのトップ。しかし、途中で風は弱まり、みんなアンダーセッティングの中でのレースを余儀なくされます。第2上マークで集団は右と左に大きく分かれます。逆サイドから急激に伸びた艇に抜かれ、2位でフィニッシュ。次のレースはマークを間違えるなどして、3位でフィニッシュ。最終レースはかなり吹き上がり、沈艇も続出。このレースはダントツのトップフィニッシュ。最終日を残して、この時点で、2点差の総合2位。1位はやはり、関・柳川組。最終日も風が強いという予報。適度に風が吹くことを望んでいました。とにかくレースをしてほしい。
最終レース。猛烈に吹いてきたためスピンを下ろしてフィニッシュラインに向かってます
写真=吉迫・大熊組
そして、最終日。北よりの順風でのスタート。風はむらむら。第1上マークを3位で回航。関・柳川組は真後ろに迫ってます。ドラマはサイドマークで起きました。サイドマーク回航直後、風がなくなります。みんなだんご状態。一瞬のパフが入り、そのパフで僕たちともう1艇だけ急激に伸び、ダントツの1、2に。結局2位でフィニッシュ。この時点で、2位に3点差の1位におどりでました。フィニッシュ直前、猛烈に吹いてきたので(上の写真)、いったん陸にあがり、再び出艇。このレースも途中までトップをはしっていましたが、風がなくなったり、急激に振れたりで結局ノーレースに。優勝を勝ち取ることができました。やったぜ〜〜!!!2005年の締めくくりとしては最高の結末をむかえることができました。

最終日レースを終え、お世話になったベネッセチームを挟んで!
吉迫(前)大熊(後)
クルーの上野とコンビを組んで約1年。非常に早かったように感じます。それほど充実した1年であったと言い換えることができると思います。松永・上野組、最初のレースである2005年度のナショナルチーム選考レースはさんざんな状態での出場でした。しかし、それから確実に僕達は成長しました。練習、レースを重ねるたびに、手応え、自信を持つことができ、安定した結果を残すことができました。特に上野は、サラリーマン時代、睡眠時間さえろくに取れない中でのレースが6月まで続き、それからキャンペーンが本格化しましたが、ほんとに大変な日々を送ってきました。これからが本当の勝負になってきます。北京オリンピックを見据えて、世界の強豪達と共に、互角に、いやそれ以上に戦っていかなければなりません。春からヨーロッパラウンドに出ます。それまでに、もう一度基本的な部分を見つめなおしたいと思います。今年1年、たくさんの方々に応援していただきました。ありがとうございました。来年もTEAM FEEL FINEをよろしくお願いします。
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