セーリング NISSAN CUP
wrote by ueno

 僕たち二人にとっては、待望の初優勝だった。しかも海外の世界ランカーを抑えて優勝できた事は本当に価値のある勝利だった。3月末と言えば、年度末で最も忙しい時期。一度でも会社勤めした事のある方は、首を縦に振ってくれるだろう。そんな忙しい時期に一週間の有休を取るバカがいるだろうか?
 そう、ここにいるんです!国内でトップレベルの海外選手とレースする事なんてほぼ有り得ないし、この機会を絶対に逃したくなかった。だから、会社(って言うか、上司)に無理言って有休をもらった訳で。そんなこんなでバタバタしながら、会場となった佐島マリーナに到着すると、すでにそこには海外選手が!!飛び交う言葉も当然英語。ん〜〜、初日からまずは軽いジャブを喰らった感じです。
 翌日から早速練習に入りました。新艇を準備したのはいいけど、それまでに練習したのは江ノ島で一度だけ。フィッティングもままならない状態での参戦でした。ただ新艇のできが良く、松永もノリノリで「見るからに速そうやわ〜」と、他艇と合わせる前から大胆な発言が飛び出してました(笑)。
 さてレースが始まると、第一をトップフィニッシュ♪第二レースも順調に消化。スタートから前に出るレース展開で、手堅いレースができてました。ただ、第三レースに痛恨のOCS。とは言うものの、正直走りに懸念がなかったし、5レース以上は1カットだったので、特に引きずることなく、二人で「やっちゃった〜」ってな感じで初日を終えました。
 二日目は、朝から風が安定しない状況。AP旗が上がりしばらく待機となったので、部屋でテレビを見ているとテレビのテロップが。『福岡で大地震』の文字が踊ってるじゃないですか!そんなニュースを見つつ、午後からは沖からの風が安定してきたため、第四レースが始まりました。そのレースは2位でフィニッシュ。
 ただ、時間が経つ程どんどん風力が上がっていき、次のレースの第一下マークを回航する頃には多くの沈艇が!実際僕たちも第二上マークで痛恨の・・・。幸運にもノーレースとなり、命拾いしましたが。。。最終日は風が不安定でしたが、何とか4位でフィニッシュ。これで、第三レースのOCSがカットされ、総合でトップに!
 このまま優勝かと思いきや、第六レースがスタート。しかも大きく振れる風を読みきれず、第一上マークは10位以降となり「優勝戦線から脱落か!?」と思いきや、そのまま風が無くなり結局ノーレースに。最後まで運に助けられた大会になりました。ただ結果以上に良い経験ができたし、これからの課題も見つかり、無理して有休を取った甲斐があったなっていう感じです。
 改めて、この大会を支えて下さった日産さんを始め、多くの運営関係者の方にお礼を申し上げます。また来年以降も、この有意義なレースが開催される事を願ってます。
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